2024年05月13日

経理事務とは?未経験でも始められる仕事内容とやりがいを紹介!

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バックオフィスに分類される職種の多くは、適正なワークライフバランスを保ち、未経験からでも専門的なスキルを身につけながら働くことが可能です。

代表的な職種の一つに、「経理事務」が挙げられます。
経理事務に転職したい場合、企業・職務内容によっては実務経験を問われる可能性もあるものの、未経験者を募集している求人も数多く存在しています。

この記事では、経理事務の仕事内容について、必要なスキル・資格仕事の魅力などを解説します。

経理事務とは

経理事務の主な役割は、企業活動におけるお金の流れを記録・管理することです。
「経理」と「経理事務」を混同している人も多いですが、厳密にはそれぞれの職域が異なります。
「経理」は、経理全般の職域を指し、「経理事務」は経理をサポートするポジションに立ち、経理業務に加えて一般事務も職域に含まれているケースが一般的です。

また、経理の場合、勤務先の企業規模の大きさによっては、企業の資産管理・予算管理などに携わることもあります。
専門知識をもとに、経理面での経営判断が求められる場面も増えるため、専門知識を要求されることも少なくありません。

対して経理事務の場合、経理業務の上流工程にあたる判断は担わないため、日々の業務をミスなく処理する能力が求められる傾向です。
まとめると、経理は企業会計や税務における総合的な能力が、経理事務は主に実務面での遂行力が求められる職種といえるでしょう。

ただし、経理・経理事務の定義や、それぞれに求められる経験・スキルは、求人や企業によって若干異なるため、注意が必要です。

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経理事務の仕事内容

経理事務の仕事内容は、大きく日次・月次・年次業務の3つに分類できます。
また、前提として、それぞれの仕事内容は企業規模(経理部の人数)によって異なります。

上記を踏まえた上で、以下に経理事務の仕事内容について解説します。

日次業務

日次業務には、主に日ごとの現金・預金の動きや残高を確認する業務が該当します。
具体的な業務としては、次のようなものがあげられます。

現金出納 ・小口現金の管理
・本社や店舗あての現金入金のほか、必要経費の精算や従業員の業務遂行に必要な仮払金の管理も行う
・現金は毎日終業前に伝票と照らし合わせ残高を確認し、月末に上席が確認する職場もある
伝票処理 ・日々の取引における伝票作成
・会計ソフトへの仕訳入力
振込入出金確認 ・通帳のお金の動きを確認しつつ、取引の仕訳を起こす
・不明瞭な入出金がある場合、担当者等に確認をとる
雑務 ・メールチェック
・各種書類のファイリング など

月次業務

月次業務には、主に「月に1度のタイミング」で行う業務が該当します。
具体的な業務としては、次のようなものがあげられます。

買掛金・売掛金管理 ・自社で取引先に支払わなければならない仕入代金等(買掛金)の支払い
・取引先から入金される売上代金等(売掛金)の入金確認
・企業規模によっては、経理部内に督促担当者がいる場合もある
領収書・請求書発行 ・取引先への領収書・請求書を発行・送付する
・発行に関するルールは、勤務する企業により異なるため注意が必要
給与計算 ・従業員の勤怠管理・給与計算および振込手続き
・人事等の部署が給与計算を行うこともある
在庫管理 ・材料・在庫商品の管理
・毎月末に簡易的な棚卸を実施するケースもある
社会保険料納付 ・源泉徴収税・住民税・社会保険料等の支払い
・人事等の部署が計算・納付に携わる場合もある

年次業務

年次業務には、主に「年に1度のタイミング」で行う業務が該当します。
具体的な業務としては、次のようなものがあげられます。

年末調整 ・扶養控除申請書の準備・従業員の所得税申告書類の作成
・人事等の部署が担当する場合もある
償却資産調査 ・減価償却の申告および関連業務
・固定資産の現物確認
決算書・確定申告 ・財務諸表・決算書の作成
・税務申告のための書類作成
各種税金の納付 ・法人税・法人事業税・法人地方税・消費税の納付
その他 ・棚卸資産の実地棚卸
・仮払金・仮受金精査 など

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経理事務に必要なスキルと資格

次に、経理事務として働く上で求められるスキル・資格をご紹介します。

パソコン(Excel等)スキル

近年は、ほとんどの企業でExcelや会計ソフトを使って経理業務を行っています。
会計ソフトは、企業によって使用しているソフトが異なるものの、最低限1種類のソフトには何らかの形で触れておきたいところです。

経理事務が実務でExcelを使用する場面は多岐にわたり、データを会計ソフトに読み込ませたり、経営陣に提出するための資料作成に使ったりします。
表計算だけでなく、関数・ピポットテーブルの操作スキルをアピールできると転職に有利です。

スキルを証明する方法の一つとしては、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)の取得があげられます。
パソコンを使った実務経験が無い場合も、客観的にパソコンスキルをアピールできる資格です。

経理の知識

主に未経験者にいえることですが、経理に関する知識は一朝一夕で得られないため、体系的に経理の知識を得るためには「簿記」の資格取得をおすすめします。
特に、日商簿記検定は経理関連資格として最も認知度が高く、自分の能力を証明するのに役立ちます。

経理事務として働きたい場合、3級に合格しても一定の評価を得られますが、その後のキャリアアップをにらむのであれば2級合格が望ましいでしょう。
なお、日商簿記検定1級に合格すると、税理士の受験資格も得られます。

一般事務スキル

経理事務の仕事は、担当者個人や経理部門だけで完結しないことも多く、同僚・上司や他部署と連携をとった業務遂行が求められます。
そのため、一般的に事務職として求められる以下のようなスキルがあると、転職で評価されやすいでしょう。

  • ・指示に対する理解力(相手の言いたいことを明確にとらえる力)
  • ・社内ルールの把握力(基礎を踏まえた上で社内の事情に応用する力)
  • ・コミュニケーション能力(業務遂行のため、あらゆる部署の従業員と円滑にやり取りする力)

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経理事務の魅力・やりがい

経理事務の魅力・やりがい営業・販売など「花形」と呼ばれる職種と異なり、経理事務は一見地味に見える仕事を淡々とこなします。
しかし、経営と密接に関わる仕事に従事していることから、他の職種とは違った魅力・やりがいがあります。

経理の実務経験を積むことができる

将来的に経理を目指す場合、経理事務の経験は転職活動に役に立ちます。経理の転職市場は、求人によっては、未経験者が応募できるチャンスもありますが、即戦力が求められることが一般的です。
そのため、未経験でも挑戦しやすい経理事務のステップを踏むことで、その後の転職で有利に働くでしょう。

経理の専門的な知識を学ぶことができる

経理事務は、一般的な事務作業に比べて専門性が高く、キャリアパスも比較的明確です。
知識とスキルに応じて担当できる業務範囲が広がるため、スキルアップを実感しやすい職種でしょう。
さらに、資格手当を設けている企業であれば、日商簿記を取得することで収入アップにつながる可能性もあります。

達成感を感じやすい

日次・月次・年次業務と業務スケジュールが決まっている経理事務は、繁閑差が月単位・年単位で生じる職種です。
特に、決算の時期は激務になることが予想されますが、一通り仕事が終わって落ち着いたときは、この上ない達成感を味わえることでしょう。

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経理事務の年収事情

令和4年賃金構造基本統計調査において、経理事務が該当する"会計事務従事者"の平均年収は、約432万円となっています。
具体的な年収は勤務地・企業規模によって異なりますが、上記には一般の経理職等も含まれるため、経理事務の年収は平均よりもやや低くなると考えられます。

また、経理事務は「ミスゼロ」を求められる職種であることから、普段から社内での努力を認めてもらっていたとしても、必ずしも昇給・昇格につながるとは限りません。
そのため、年収アップを目指す場合、経理事務の経験を活かして経理にキャリアアップする必要があります。

マネジメントを担当できるスキル・経験を備え、ポジションを上げていくことで、将来的には年収600~700万円を目指すことも十分可能です。
社内での出世に限界を感じた場合は、役職を用意している経理職求人に応募するという選択肢もあります。

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まとめ

数あるバックオフィス職の中でも、経理事務は経営上重要な役割を担います。
業務は日次・月次・年次業務と詳細に区切られており、繁忙期・閑散期の差が比較的明確なのが特徴です。

経理事務として実務を円滑に遂行するためには、パソコンスキルや経理の知識はもちろん、周囲と協調して業務をこなす能力が求められます。
毎日の努力が認められ、経理事務から経理にキャリアアップすれば、年収アップも十分期待できるでしょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

長谷川 栞

大学卒業後、化粧品会社へ入社し美容部員として店舗販売業務に従事。
その後キャリアアドバイザーとしてMS-Japanに入社し、
主に経理財務や会計事務所などの会計転職希望の方を中心に担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 税理士科目合格 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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