司法試験を受験してから合格発表までの過ごし方



司法試験は毎年5月に行われ、2019年は5月15日、16日、18日、19日の日程で実施されました。
合格発表は9月10日なので、試験日から合格発表までおよそ4カ月近くあるわけです。司法試験受験者は、この期間をどのように過ごせばよいのでしょうか?
今回は、司法試験受験後のスケジュールと、合格発表までの過ごし方について解説していきます。
司法試験受験後のスケジュール
司法試験を受験してから、合格発表がある9月までの4カ月は長く感じるでしょう。
もし晴れて合格していた場合、その約2カ月半後である11月末頃から、「司法修習」が始まります。
司法修習とは、今後法曹として働く人を対象とする研修のことです。
検察官、弁護士、裁判官などの実際の仕事を見学することに加えて、準備書面や起訴状など実務で使用する書類を起案するチャンスも得られます。
司法修習の流れ
司法修習は12月の「導入修習」に始まり、翌年1月~7月に「分野別実務修習」、8月に「集合修習」、9月~11月に「選択型実務修習」、11月~12月に「司法修習生考試」(2回)、というのが基本的なスケジュールです。
分野別実務修習は、全国各地の配属地において「刑事裁判」、「民事裁判」、「検察」、「弁護」の4科目を2カ月ずつ実施。
集合研修では埼玉県和光市にある司法研修所でクラスに分かれて講義を受け、選択型実務者研修では配属地ごとに用意されたプログラムに1週間単位で応募し、自分で選択したプログラムの修習を行います。
そして最後に実施されるのが、それまで学んだことに関するまとめの試験である考試です。考試は二回試験とも呼ばれ、刑事裁判、民事裁判、検察、刑事弁護、民事弁護の5科目について、事件記録をもとに起案するという形式で行われます。
1科目でも不可があると不合格です。
合格発表までの過ごし方①「勉強」
試験直後なので勉強から解放されたいと思う人も多いですが、合格、不合格どちらの場合であっても、現状の力を落とさず維持する必要があります。
もし不合格の場合、翌年再び受験するのであれば、勉強しない期間が4カ月続くと、他の受験生から大きく後れを取ることになるでしょう。
また、合格していた場合でも、その後すぐに司法修習が始まるので、それに向けて自分なりに勉強し準備を進めておくことが望まれます。
つまり、法曹を目指す限りは、合格不合格どちらであっても、9月までの約4カ月は油断せずに勉強を続けていた方がよいわけです。
特に民法、刑法の復習は着実にしておきましょう。
さらに合格を確信した人は、企業が依頼者となった場合に役立つ簿記の勉強等をしておくのも良いでしょう。
合格発表までの過ごし方②「旅行」
合否に関わらず勉強を継続することは大切ですが、司法試験という大きな区切りがついたので、息抜きに長期旅行に出かけるのもおすすめです。
ただし法曹を目指すのであれば合格、不合格のどちらであっても勉強や就職活動をし続ける必要があるので、旅行や娯楽活動は余裕のあるときに期間を決めて、計画的に行うことが望まれます。
9月の合格発表の後だと、合否いずれにせよ長期旅行に出かけるほどの時間的、精神的な余裕は持ちづらいです。
合格発表までの間に、旅行にでかけ、それまでの勉強の疲れを癒すのが望ましいといえます。
合格発表までの過ごし方③「就職活動」
司法試験は5月に行われますが、4大法律事務所をはじめとする法律事務所では、6月頃から翌年度入社の採用試験を開始します。
予備試験に合格している人やロースクールで上位の成績をとっている人など、合格する可能性が高い人を評価し、採用をかけるケースが多いです。
もし司法試験が不合格だった場合でも、法律事務所の中には翌年の司法試験合格まで採用を待ってくれることもあるので、就職活動は進めた方がよいでしょう。
4大法律事務所の場合、毎年6月末までには翌年度の内定がほぼ出ており、遅くとも7月初旬には確定される傾向があります。
司法修習後に法律事務所への就職を考えている場合は、司法試験が終わったからといって気を抜かずに、就職活動に取り組みましょう。
まとめ
司法試験が終わったからといって、基本的に気を抜くことはできません。
法曹の道を諦めるのであればともかく、そうではないのであれば、勉強や就職活動は、精力的に続けていく必要があります。
ただ、就職活動等が一段落した際は、旅行等の息抜きや休息時間を確保するのは悪いことではありません。
自分なりの気分転換をした上で、今後のスケジュールを立てて夢に向かって努力、準備をしていくとよいでしょう。


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