2025年02月18日

【簿記2級の合格率と推移】2025年最新情報やネット試験との比較など

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日商簿記2級は、ビジネスの基本スキルが身につき、経理関連資格として最も認知度の高い資格です。

この記事では、簿記2級の合格率その推移をはじめ、簿記3級やネット試験との比較などを交えた情報をお届けします。

【2025年最新】簿記2級の試験概要

日商簿記2級の試験日程<統一試験>

簿記2級試験(統一試験)は1年に3回行われます。

<2024年度>

・第167回:2024年6月9日(日)※終了
・第168回:2024年11月17日(日)※終了
・第169回:2025年2月23日(日)

<2025年度>

・第170回:2025年6月8日(日)
・第171回:2025年11月16日(日)
・第172回:2026年2月22日(日)
(東京23区では、2級の統一試験は実施されず、ネット試験のみです。)

【参考】
・日本商工会議所|2024年度試験日程カレンダー
・日本商工会議所|2025年度試験日程カレンダー

簿記2級の試験概要

簿記2級の試験概要は下記の通りです。

試験概要
受験資格 どなたでも受験可能
受験料
(税込)
5,500円
(ネット試験:事務手数料550円)
試験時間 90分
試験科目
配点
・商業簿記:60点
・工業簿記:40点(原価計算を含む)
5題以内
合格ライン 70%以上

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簿記2級のレベルとは?

簿記検定は、日本商工会議所が実施する「日商簿記」、全国商業高等学校協会が実施する「全商簿記」、全国経理教育協会が実施する「全経簿記」の3種類です。
その中でも、日本商工会議所が実施する「日商簿記2級」は、簿記資格として最も認知度が高く、レベルに定評があります。
具体的にどのようなことが可能になるレベルなのでしょうか。

日本商工会議所による簿記2級のレベル

日本商工会議所では、簿記2級のレベルを以下の通り定義しています。

「経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル」


実際に、日商簿記2級の試験では、財務諸表の作成や分析、税金の計算、原価計算など、会計全般に必要な知識が問われます。
これらの知識は、経営判断や財務管理に役立つため、企業が求める資格の中で「日商簿記2級」は信頼度が高く、知名度も群を抜いています。

簿記3級と比較したレベルは?

日商簿記2級は、同じ日本商工会議所が実施する日商簿記3級と比較すると、ランクとしては一つ上ですが、難易度ははるかに高まります。

3級は会計の基礎知識を問う入門編的な資格であり、試験範囲も「商業簿記」のみです。
「商業簿記」は、購買や販売など企業の取引活動を記録・計算し、株主や取引先などのステークホルダーに対して、適切かつ正確な報告を行うための技能です。

一方、2級では「商業簿記」に「工業簿記」が加わります。
「工業簿記」は、製品の製造・加工にかかわる材料費、燃費、人件費などの原価計算を含めて、製造業に必要な知識が求められるため、製造業に携わったことのない人には理解が難しく、その分ハイレベルと言えます。
逆に言うと、2級を取得することで製造業にかかわる専門的な会計知識が身につくため、転職先の選択肢が広がるというメリットもあります。

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【過去10年間】簿記2級「統一試験」の合格率推移

では、過去10年間における日商簿記2級「統一試験」の合格率見ていきましょう。

試験年月日 実受験者数 合格者数 合格率
2024年
11月17日
168 7,589名 2,187名 28.8%
2024年
6月9日
167 6,310名 1,442名 22.9%
2024年
2月25日
166 8,728名 1,356名 15.5%
2024年
2月25日
165 9,511名 1,133名 11.9%
2023年
6月11日
164 8,454名 1,788名 21.1%
2023年
2月26日
163 12,033名 2,983名 24.8%
2022年
11月20日
162 15,570名 3,257名 20.9%
2022年
6月12日
161 13,118名 3,524名 26.9%
2022年
2月27日
160 17,448名 3,057名 17.5%
2021年
11月21日
159 22,626名 6,932名 30.6%
2021年
6月13日
158 22,711名 5,440名 24.0%
2021年
2月28日
157 35,898名 3,091名 8.6%
2020年
11月15日
156 39,830名 7,255名 18.2%
2020年
6月14日
155 中止
2020年
2月23日
154 46,939名 13,409名 28.6%
2019年
11月17日
153 48,744名 13,195名 27.1%
2019年
6月9日
152 41,995名 10,666名 25.4%
2019年
2月24日
151 49,766名 6,297名 12.7%
2018年
11月18日
150 49,516名 7,276名 14.7%
2018年
6月10日
149 38,352名 5,964名 15.6%
2018年
2月25日
148 48,533名 14,384名 29.6%
2017年
11月19日
147 47,917名 10,171名 21.2%
2017年
6月11日
146 43,767名 20,790名 47.5%
2017年
2月26日
145 60,238名 15,075名 25.0%
2016年
11月20日
144 56,530名 7,588名 13.4%
2016年
6月12日
143 44,364名 11,424名 25.8%
2016年
2月28日
142 70,402名 10,421名 14.8%
2015年
11月15日
141 59,801名 7,042名 11.8%
2015年
6月14日
140 47,480名 16,395名 34.5%
2015年
2月22日
139 55,225名 12,054名 21.8%

合格率は10%台〜40%台で振れ幅が大きいですが、157回のように10%を下まわる回もあることから、難易度が低いとは言えないでしょう。

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ネット試験(CBT方式)の簿記2級合格率

ネット試験とは

日商簿記2級の試験方式は、従来の統一試験(ペーパー方式)に加えて、2020年12月よりネット試験(CBT方式)が導入されています。
ネット試験はパソコンを使用して解答する試験方式で、ほぼ毎日受験できることや受験後すぐに合否がわかることが特徴です。
導入された背景には、新型コロナウイルスの影響や、進歩するIT・デジタル化社会に対応し、継続的・安定的に試験を実施できる体制整備などの理由があります。

ネット試験の合格率

以下、合格率を含めた日商簿記2級「ネット試験」の受験者データです。

試験期間 受験者数 合格者数 合格率
2024年4月~
2024年6月
24,075名 9,593名 39.8%
2023年4月~
2024年3月
119,036名 41,912名 35.2%
2022年4月~
2023年3月
105,289名 39,076名 37.1%
2021年4月~
2022年3月 
106,833名 40,713名 38.1%
2020年12月~
2021年3月
29,043名 13,525名 46.6%

転職でキャリアアップをかなえる

簿記2級は統一試験よりもネット試験の合格率が高い

日本商工会議所によると、簿記2級のネット試験と統一試験では難易度に差はないとされています。
しかし、近年の合格率を比較すると、ネット試験の方が10%前後高い傾向です。

ネット試験の合格率が高い要因としては、試験が随時行われていることと、合否がすぐに分かることが影響していると考えられます。
ネット試験は、不合格になった場合でも修正点をすぐに見直し、モチベーションを維持しながら再試験に臨める点が、合格率の高さにつながっているのでしょう。

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簿記2級は転職市場でも価値が高い

簿記2級は転職市場でも価値が高い

簿記2級は、経理に関する知識や適性を証明する資格であることから、転職市場では高く評価されています。
企業活動に伴うお金の出し入れは、どのような企業であっても欠かせない業務です。
その役割を担う経理の求人において、求職者が簿記2級の知識やスキルを持っていることは、採用側にとって魅力的な人材に映るでしょう。
特に他職種から経理を目指している場合は、簿記2級を取得することで、未経験であっても経理に転職できるチャンスが広がります。

簿記2級の取得は、経理への意欲や熱意を示し、自己啓発の姿勢をアピールする手段としても有効です。
試験にチャレンジする積極性、合格を果たすまでの努力や向上心といった人物像を採用側は評価します。

さらに、簿記2級はビジネススキルの一環としても広く認知されています。
経理に限らず、営業やマネジメント層を目指す人にとっても、簿記2級は有用なスキルです。
ビジネスパーソンに求められる能力を身につけることは、転職市場での価値を高めることになるでしょう。

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簿記2級が必須条件の求人例

弊社MS-Japanは、経理をはじめとした管理部門と士業に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。
ここでは、「MS Agent」より、簿記2級を必須条件としている経理の求人をご紹介します。
簿記2級必須の求人は、未経験・無資格者歓迎求人よりも年収が高く、将来的に管理職への登用を想定している傾向も見られます。
簿記2級をお持ちの方は応募先の選択肢としてぜひご検討ください。

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仕事内容
・仕訳、伝票管理
・経費精算および支払処理
・月次・年次決算業務の補助
・決算報告書、事業報告書、税務申告書作成の補助
・現金出納管理、預金口座管理
・償却資産
必要な経験・能力
・経理経験3年以上
・月次決算を締めた経験
日商簿記2級以上
想定年収
400万円 ~ 600万円

成長中ワークテックカンパニーの経理(リモート可)

仕事内容
・請求書管理
・経費精算、支払処理
・仕訳・記帳作業
・売掛金・買掛金管理
・申告・納税業務補助
・固定資産台帳管理、減価償却費計算
・月次・四半期・年次決算業務䛾補助 など
必要な経験・能力
・経理経験
日商簿記2級以上
想定年収
400万円 ~ 600万円
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まとめ

簿記2級の合格率は、統一試験の平均では4人に1人の割合ですが、ネット試験のほうにやや高い傾向がありました。
試験の難易度は統一試験と同じですが、試験が随時行われ、すぐに合否が判明するため、合格者数は増加傾向にあります。
これから簿記2級を目指す人は、本記事を参考に試験方式を選択されてはいかがでしょうか。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

長谷川 栞

大学卒業後、化粧品会社へ入社し美容部員として店舗販売業務に従事。
その後キャリアアドバイザーとしてMS-Japanに入社し、
主に経理財務や会計事務所などの会計転職希望の方を中心に担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 税理士科目合格 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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