プレイングマネージャーを目指す30代経理に求められるマネジメント力(後編)

この記事は後編です。前編の記事はこちらをご確認ください。
前編では、30代経理にマネジメント力が求められる背景や、プレイングマネージャーとして果たすべき役割を解説しました。
部下の育成、業務進捗管理、チームマネジメントといった実務を通じて、組織の成果を最大化する力こそが、今後のキャリアを左右する重要な資質であることを示しました。
後編では、転職市場で評価されるマネジメント経験の具体的なポイントや、職務経歴書・面接での効果的なアピール方法、実際にマネジメント経験を活かしてキャリアアップを実現した成功事例を紹介します。
転職市場での評価ポイント
転職市場において、30代経理のマネジメント経験は、管理職候補としての適性を示す重要な評価ポイントです。
単に実務スキルがあるだけでなく、「リーダーとしてチームを率いて成果を出せる人材」と見なされ、高く評価されます。
企業が30代の経理人材を採用する際、将来の幹部候補として期待しているケースが多く、この段階でマネジメント経験があることは大きなアドバンテージとなります。
特に、ベンチャー企業や中小企業では、組織の拡大に伴い、経理部門の強化が急務となっており、即戦力としてマネジメントを任せられる人材を求めています。
この時、評価されるポイントは「どのような規模のチームを、どれくらいの期間、どのようにマネジメントしてきたか」です。
例えば、「5名のメンバーを指導し、業務効率を20%改善した」といった具体的な実績は、あなたのリーダーシップと問題解決能力を証明します。
また、プレイングマネージャーとしての経験は、現場の課題を深く理解しながら、同時に経営視点も持っていることを示し、企業にとって非常に魅力的です。
単なるプレイヤーとしての経験に加えて、チームを動かした経験を伝えることで、あなたの市場価値は一層高まるでしょう。
職務経歴書・面接でのアピール方法
マネジメント経験を転職活動で最大限にアピールするためには、職務経歴書と面接で具体的な実績を明確に示すことが重要です。
特に、職務経歴書では、部下の人数や改善成果を数値化し、面接では、リーダーとしての課題解決ストーリーを語るようにしましょう。
職務経歴書では、単に「部下の指導経験あり」と記載するだけでなく、例えば「経理メンバー3名の育成を担当し、決算業務の遂行スピードを15%向上させた」といったように、具体的な数字を使って成果を明記します。
これにより、あなたのマネジメントの範囲や影響力を採用担当者に分かりやすく伝えることができます。
また、マネジメントを通じて取り組んだ課題(例:業務属人化の解消、チームのモチベーション低下など)と、それに対する具体的な改善策(例:業務マニュアル作成、1on1面談の導入など)をセットで記載すると、より説得力が増します。
面接では、職務経歴書に書いた内容をさらに掘り下げ、「リーダーとして直面した課題」「その課題をどのように解決したか」「その結果、チームや組織にどのような貢献ができたか」といったストーリーを語る準備をしておきましょう。
単なる成功談だけでなく、失敗から学んだことや、チームメンバーを巻き込むために工夫したことなどを具体的に話すことで、あなたの人間性やリーダーシップの資質が伝わります。
マネジメント経験を活かした転職成功例
マネジメント経験は、キャリアのステップアップに直結します。
実際に、プレイングマネージャーとしての経験を活かし、希望するポジションへの転職を成功させた経理人材の例は多く存在します。
例えば、ある30代の経理担当者は、中小企業でプレイングマネージャーとして3名のメンバーを指導し、チーム全体の業務効率化を実現した経験がありました。
彼はこの経験を具体的にアピールし、大手企業で経理課長候補として採用されました。
転職後も、前職で培ったチーム育成のノウハウを活かし、部門全体のパフォーマンス向上に貢献しています。
また別の例では、ベンチャー企業で経理部門の立ち上げに携わり、マネジメントを担った経験を持つ方が、その実績を評価され、別のベンチャー企業でCFO(最高財務責任者)候補として転職を成功させました。
このケースでは、単に経理業務を遂行する能力だけでなく、組織を牽引し、成長させるリーダーシップが評価されました。
これらの成功例は、マネジメント経験が、経理の実務スキルに加えて、リーダーとしての資質、そして将来のキャリアを切り開くための重要なスキルセットであることを証明しています。
まとめ|リーダーシップを磨くことの価値
30代の経理職にとって、マネジメント力は単なるオプションではなく、キャリアを次のステージに進めるために磨くべき必須スキルです。
企業は、プレイヤーとしての実力に加え、チームを率いて組織全体の成果を最大化できるリーダーシップを持つ人材を求めています。
プレイングマネージャーとして、日々の実務とマネジメントを両立させることは決して簡単ではありません。
しかし、部下の育成、業務改善、チームマネジメントといった経験は、あなたの市場価値を大きく高める貴重な財産となります。
この経験は、将来的に管理職や部門長といった、より責任あるポジションへの転職に直結します。
あなたの持つマネジメント経験は、必ず誰かの役に立ち、新たなキャリアの扉を開く力となります。
もし、現在の職場でマネジメント経験を積む機会が限られていると感じているのであれば、MS-Japanのキャリアコンサルタントにご相談ください。
あなたのマネジメント経験を客観的に評価し、それを最大限に活かせるキャリアプランを一緒に考え、最適な転職先をご紹介します。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。企業側を支援するリクルーティングアドバイザーとして約6年間IPO準備企業~大手企業まで計1,000社以上をご支援。
女性リクルーティングアドバイザーとして最年少ユニットリーダーを経験の後、2019年には【転職する際相談したいRAランキング】で全社2位獲得。
2021年~キャリアアドバイザーへ異動し、現在はチーフキャリアアドバイザーとして約400名以上ご支援実績がございます。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 法律・特許事務所 ・ 役員・その他 ・ 社会保険労務士事務所 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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