公認会計士の転職失敗事例。後悔しないためにできることとは?

公認会計士への採用ニーズは常に高く、様々な選択肢を吟味しながら転職先を選ぶことができます。
しかし、選択肢が多い反面で、いざ転職した結果、“失敗した…”と転職したことを後悔してしまうケースもあります。
売り手市場なので次の転職先にも困らないかもしれませんが、できるならキャリアと時間のロスは避けたいところです。
この記事では公認会計士の転職失敗事例をご紹介しつつ、後悔しない転職を実現させるためのポイントも取り上げていきますので、これからの転職活動の参考にしてください。
公認会計士の失敗事例
公認会計士が転職に失敗するパターンを5つご紹介します。
労働条件が良くなかった
収入アップやワークライフバランスを理由に転職したものの、実際に入社してみると事前にイメージしていた以上に労働条件が良くなかったと後悔している公認会計士もいます。
求人票に記載されている情報を鵜呑みにしてしまうと、このような失敗リスクが高まります。
例えば、求人票に記載されていたよりずっと残業時間が長い、といった場合が挙げられます。
この乖離が生じる理由は、求人票に記載されている残業時間は実績ではなく予測値や全社平均等が用いられているケースがあるためです。
残業時間は、法人の規模や組織構成、その方のスキルによってもバラつきが生まれやすいので、入社前の見極めがとても大切です。
やりたい業務に従事できなかった
M&A等、FAS領域の比重を多くしたいと思っていたが、監査をメインで担当させられた、経理をやりたくて入社したのに他の部署にローテーション異動させられた、といったように 、やりたい業務に従事できない転職も典型的な失敗例です。
転職時の情報収集が不十分だったり、採用担当者とのコミュニケーションが不足していたりすると、生じやすい失敗です。
こういったケースに陥ると、年単位でキャリアを無駄にしてしまうことになりかねません。
社風や組織に馴染めなかった
他の業界・職種と同じように、公認会計士の転職においても職場の雰囲気や人間関係に悩む方もいます。
同僚・上司との相性は一緒に仕事をしてみなくてはわからないもので、完全に失敗を避けるのは難しいですが、監査法人と一般事業会社のギャップや、大手とベンチャー(ブティック系)との風土のギャップなど、転職エージェントを利用して情報収集を行うことで失敗のリスクを小さくするなどの対策は講じられます
教育制度がなかった
規模の大きい組織であれば十分な数のスタッフもいるので教育制度が充実していますが、 規模が小さくなるにつれて教育に時間やコストをかけづらくなります。
そういった環境では自ら学び、業務にフィットするといった「自走」出来るか否かの姿勢が求められます。
特にベンチャー企業等は未整備な環境を整えていくフェーズであることも多いため、教育・研修があって当然のBig4がファーストキャリアの方の場合、教育制度が不十分であることへの不満を強く覚えがちです。
キャリアプランを考えず転職してしまった
給与や残業時間に不満を抱え、とにかく辞めたいという一心で転職すると、中長期的に考えたときに不安を抱える転職になりかねません。
どのような転職であっても、自分のキャリアに組み込まれてしまうため、 もともと描いていたはずのキャリアプランから遠ざかってしまうこともあります。
5年先、10年先を見据えながら転職すると、このような失敗のリスクを逓減しやすくなります。
公認会計士が転職で失敗しないためのポイント
公認会計士が転職にしないためのポイントを5つご紹介します。
自己分析をする
転職を成功させるために自己分析を行うことは大切です。
転職先で自分はどんな仕事がしたいのか、どんなライフスタイルを実現させたいのかを明確にすることで転職の軸が決まり、希望に合う求人が見つけやすくなります。
早めに転職活動の計画を立てる
業界研究、企業研究、求人収集などの転職に関する情報収集は時間がかかるため、できるだけ早めに着手しましょう。
特に公認会計士は監査法人でキャリアをスタートさせることが多く、他の業界の知識が少ない傾向にあるため、余計に時間がかかります。
情報収集だけでも早い段階からスタートさせておくことで、後の転職活動をスムーズに進めることができます。
幅広く情報収集を行う
転職活動の情報収集には様々なツールがあり、主に求人票や口コミサイト、転職エージェントの情報を参考にする方が多い傾向にありますが、応募先の企業で働く知人や友人に話を聞いたり、SNSで情報を集めたりするとリアルな情報が得られます。
一つの情報源だけを重視しすぎると転職失敗のリスクが高まるため、様々な媒体から幅広く情報収集をして冷静に分析を行うようにしましょう。
円満退職を心掛ける
一般企業では退職後に同じ会社に戻るケースは珍しいですが、監査法人の場合、円満退職をしていれば出戻りを歓迎されるケースも少なくありません。
転職後に元いた職場の良さに気づく可能性も考えられるので、できる限り円満退職を心掛けると良いでしょう。
転職エージェントを活用する
転職活動では企業研究、求人収集などやることが多く、一人でそれらを行うことは大変です。また、内定後の条件交渉なども骨が折れます。
転職エージェントを活用すればそれらの交渉を代わりに行ってくれます。
また、管理部門・士業の転職サポートに特化しているMS-Japanなら、公認会計士の転職に精通したキャリアアドバイザーが手厚い転職支援を行ってくれます。
興味のある方はこの機会にMS-Japanに登録してみてはいかがでしょうか?
公認会計士の転職先候補
公認会計士の転職先候補について、それぞれ簡単に紹介していきます。
監査法人
監査法人でキャリアを積み重ねている方も多いと思いますが、Big4をはじめ、他の監査法人へと転職する方も少なくありません。
最近では、中堅~中小監査法人の求人も多く募集しております。
事業会社の経理・財務職
会計のスペシャリストとして、一般企業で財務・経理業務に従事します。
求人数も多く、かつ業界も様々なため、ご自身にあった求人も探しやすい市況感です。
IPO準備中企業・ベンチャー企業のCFO・管理部長
企業内での不正を未然に防いだり、経営面における数字のプロフェッショナルとしての業務を担います。
事業会社の内部監査・経営企画
豊富な専門知識を活かし、財務戦略に関わる責任者としてキャリアを積み重ねていきます。
未整備な環境にチャレンジしたい 、これから組織を作り上げていく事にやりがいを感じる方等にはお勧めの環境です。
コンサルティング会社
公認会計士は、会計における専門知識などから、クライアント企業の経営改善をサポートするコンサルティング会社からも重宝されます。
数字だけでなく、ビジネスを通じて人と向き合うことのできる仕事です。
会計事務所
クライアントである中小企業・上場企業や個人事業主を対象に、会計・税務、コンサルティングなどの業務を担います。
最近では、独立を視野に入れた方の転職先としても非常に人気があり、それに伴い求人数も増えております。
公認会計士の転職先を選ぶ基準とは
転職先を選ぶ際、自身がこだわりたいポイントをもとに絞り込んでいくのがおススメです。
以下に、よくある転職先選びの基準をご紹介します。
・リモートワークやフレックスなど、働き方の柔軟性はあるか
・自身の経験やスキルをどこまで直接的に活かせるか
・監査以外にどのようなスキルを身に付けられるのか
・より高い年収報酬を期待できるか
・法人としての安定感はどうか、福利厚生や研修制度は充実しているか
・将来的な独立に活きるか
上記はよくある公認会計士の転職先選びの基準です。
皆さまもこの機会に自分のこだわりたい条件の優先順位を整理してみてはいかがでしょうか。
納得した転職ができるようにエージェントを活用しましょう!
転職した後、後悔しないためには転職エージェントを活用するのがおススメです。
転職エージェントは登録するだけで利用でき、手厚い転職サポートを無料で受けることができます。
転職エージェントは利用者それぞれのキャリアプランに沿った求人企業を紹介してくれますが、それらの多くは転職サイトなどで公開されていない非公開求人なので 転職サイトと併用することでより多くの選択肢の中から自分に合った求人へと応募しやすくなります。
転職エージェントは応募書類のブラッシュアップ、面接対策にも協力してくれる他、選考過程におけるフォローや内定後の年収交渉なども代行してくれるため、転職活動を最初から最後までスムーズに進めやすくなります。
今日、数多くの転職エージェントがサービスを展開していますが、どのエージェントも強みと弱みを持っていますので、利用する転職エージェント選びはとても大切です。
公認会計士の転職であれば、MS-Japanを利用することで満足できる転職を実現しやすくなります。
MS-Japanは管理部門・士業の転職サポートに特化している転職エージェントであり、30年以上にわたり求職者の皆さまに手厚い転職支援を行ってきた実績があります。
公認会計士の転職サポート実績も豊富なので、興味のある方はこの機会にMS-Japanの利用登録をしてみてはいかがでしょうか。
“まずは相談だけでも…”という場合でも快い対応を受けられますので、是非お問い合わせしてみてください。
まとめ
転職は人生の大きな転機であり、先々のキャリア形成にも大きな影響を及ぼす一大イベントです。
専門的な知識を豊富にお持ちの公認会計士の転職市場は超がつくほどの売り手市場となっていますが、自身のキャリアプランに沿った法人や、安心して働き続けられる法人に転職するには入念な情報収集をはじめ、かなりの時間と手間がかかってしまいます。それらの負担を軽減するためには、転職エージェントを利用するのがおススメです。
管理部門・士業の転職サポートに特化しているMS-Japanであれば、豊富な実績をもとにした手厚い転職サポートを受けられますので、この機会に是非問い合わせてみてはいかがでしょうか。
MS-Japanを利用することで、後悔しない転職を実現してください!


この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。
主に会計事務所、社労士事務所等の法人側担当として採用支援に従事。現在は法人側担当兼キャリアアドバイザーとして一気通貫で担当しております。
会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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会計士の転職・キャリアに関するFAQ
監査法人から事業会社への転職を考えています。MS-Japanには、自分のような転職者はどのくらい登録されていますか。
具体的な人数をお知らせする事は出来ませんが、より直接的に企業に関わりたい、会計の実務経験を積みたいと考えて転職を考える公認会計士の方が大多数です。 その過程で、より多くの企業に関わりたいという方は、アドバイザリーや会計事務所への転職を希望されます。当事者として企業に関わりたい方は事業会社を選択されます。 その意味では、転職を希望する公認会計士の方にとって、監査法人から事業会社への転職というのは、一度は検討する選択肢になるのではないでしょうか。
転職活動の軸が定まらない上、求人数が多く、幅が広いため、絞りきれません。どのような考えを持って転職活動をするべきでしょうか。
キャリアを考えるときには、経験だけではなく、中長期的にどのような人生を歩みたいかを想定する必要があります。 仕事で自己実現を図る方もいれば、仕事以外にも家族やコミュニティへの貢献、パラレルキャリアで自己実現を図る方もいます。ですので、ご自身にとって、何のために仕事をするのかを一度考えてみることをお勧めします。 もし、それが分からないようであれば、転職エージェントのキャリアアドバイザーに貴方の過去・現在・未来の話をじっくり聞いてもらい、頭の中を整理されることをお勧めします。くれぐれも、転職する事だけが目的にならないように気を付けてください。 今後の方針に悩まれた際は、転職エージェントに相談してみることも一つの手かと思います。
ワークライフバランスが取れる転職先は、どのようなものがありますか?
一般事業会社の経理職は、比較的ワークライフバランスを取りやすい為、転職する方が多いです。ただ、昨今では会計事務所、税理士法人、中小監査法人なども働きやすい環境を整備している法人が出てきていますので、選択肢は多様化しています。 また、一般事業会社の経理でも、経理部の人員が足りていなければ恒常的に残業が発生する可能性もございます。一方で、会計事務所、税理士法人、中小監査法人の中には、時短勤務など柔軟に対応している法人も出てきています。ご自身が目指したいキャリアプランに合わせて選択が可能かと思います。
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