2024年06月18日

50代の公認会計士が転職するには?ポイントや転職成功事例など徹底解説

「50代公認会計士の転職なんてムリ」と諦めるのは早計です。50代での転職は簡単な道ではないものの、実際には転職に成功している方も大勢います。本記事では、50代の公認会計士は転職できるのか、求められるスキルや転職を成功させるポイント、実際の成功事例などをお伝えします。

50代の公認会計士は転職可能?人気の転職先は?

公認会計士が50代で転職すること自体は可能です。しかし、公認会計士に限らず50代の転職は簡単ではありません。50代の人材を求める企業が少ないうえに、若者を採用するよりも多くのコストがかかる、採用後の勤務年数が短いといったことが理由です。
ただし、ベテランならではの経験や専門スキルが高く評価されれば、今よりも理想的な職場へ転職することも不可能ではありません50代の公認会計士に人気の転職先は事業会社です。職種や雇用形態は多岐にわたりますが、経理部長や財務部長などのマネジメント業務や内部監査、経営企画業務などに携わることもあります。

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50代の公認会計士に求められるスキル

マネジメントスキル

50代の公認会計士は管理職を任されることが多いため、マネジメントスキルが求められます。組織の経営戦略や目標に即した計画の立案や部下の管理、業務進捗状況や全体スケジュールの管理などが挙げられます。

管理職の経験がないのなら、転職を優位に進めるためマネジメントスキルの向上に取り組んでみましょう。マネジメントスキルを高めるには、論理的思考の習慣化が有効です。日ごろから論理的に物事を考える癖をつけることで論理的思考力が向上し、管理職に欠かせない課題解決力や判断力が高まります。

即戦力となれる実務経験

50代の公認会計士が転職を成功させるには、豊富な実務経験が欠かせません。50代の公認会計士を採用したいと考える企業の多くは、即戦力として活躍できる人材を求めています。即戦力として活躍できないのなら、若い人材を採用し育成したほうが企業にとってリスクもコストも抑えられます。
なお、転職先によって求められる実務経験は異なります。事業会社への転職なら、アドバイザリー業務の豊富な実務経験があると高い評価につながる可能性があります。

専門スキル

専門スキルを有していると、IPO準備企業から有益な人材とみなされる可能性があります。上場準備企業で監査業務に携わったことがある、IPO準備企業でアドバイザリー業務を任されたことがあるといった経験は大きな武器です。

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50代の公認会計士が転職を成功させるポイント

50代の公認会計士が転職を成功させるポイント

最新の転職市場に関する情報収集を行う

転職市場は日々変化しているため、日ごろから最新の情報をキャッチアップする努力と活動が必要です。特に公認会計士などの専門職は、一般的な転職トレンドとは少々異なる部分もあります。どのような企業がどのような公認会計士を必要としているかを迅速に把握できれば、今後の転職活動を有利に進められます。

転職市場の情報収集におすすめなのは、シニア向け求人情報サイトです。シニアを対象としているため、50代の公認会計士の求人も見つけられやすくなっています。また、管理職や専門職を対象とするヘッドハンティング型転職サイトや、転職エージェントも情報収集に適した媒体です。

自己分析で転職市場における自身の立ち位置を知る

転職市場における自身の価値を客観的に把握することも大切です。自身の価値を客観的に把握できていないと、報酬や条件など待遇面で高望みしすぎてしまい、転職活動がうまく進まなくなるおそれがあります。

市場における自身の価値、立ち位置を知るには自己分析が有効です。自己分析の方法としては、モチベーショングラフの作成や、家族・友人に自身の印象を語ってもらうなどが挙げられます。
また、求人サイトや転職サイトのなかには、無料で利用できる自己分析ツールを提供しているところもあります。そうしたツールを活用するのもひとつの手です。

転職活動の期間は余裕をもって設定する

50代の転職活動は、余裕をもった活動期間を設定することが大切です。50代の公認会計士の採用となると、選考が長引くケースが少なくありません。即戦力としての活躍を期待するいっぽうでそれなりに高い報酬も必要なため、企業はより慎重に選考を行います
「すぐに転職できるだろう」と安易に考えて前職の会社を辞めてしまうと、なかなか転職先が決まらず生活に困ることがあるかもしれません。50代の転職にはそもそも時間がかかることを理解したうえで、精神的にもゆとりをもって転職活動に取り組みましょう

希望条件に優先順位をつける

希望条件に優先順位をつけて転職活動を行うことが大切です。すべての希望条件を満たす求人を見つけるのは困難です。とくに、50代の公認会計士となると選べる求人の数は限られるため、まずは、どうしても譲れない条件をいくつか書き出し、そのうえで優先順位をつけていきましょう。職場にどのような雰囲気を求めるのか、希望する年収はいくらか、どのような勤務条件を求めるのかなどを軸に抽出していくとスムーズです。

転職活動に関して少しでもお困りのことがあるのなら、転職エージェントの利用も検討してみましょう。転職のプロが求職者個々にあわせた適切なアドバイスを行ってくれるので、転職の成功率を高められます

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50代の公認会計士の転職成功事例

60歳以降も働き続けたいと考え転職を決意

国内大手の監査法人に所属し、監査業務やIPO支援業務に携わってきた50代のS様は、60代以降のキャリアプランを考える中で、これまで培ってきた経験やスキルを、「監査役」としてベンチャー企業で活かしたいと考え、転職を決意しました。
転職活動においては5~10年先の明確なキャリアプランを考え、それを実現するための経験値やスキルを獲得できる企業に絞り込んで応募しました。自己分析を徹底して行うことで、自身のスキルやカバーできる業務領域などを客観的に把握でき、それが応募先での効果的なアプローチにつながりました。
最終的に、S様は長い歴史をもつIPO準備企業への転職に成功しています。経理部長候補として管理業務へ携わることになり、キャリアプランの実現に向けたスタートを切りました。

未経験の常勤監査役として転職成功

50代前半女性のO様は、もともとIPO準備企業のCFOとして活躍したあと独立開業し、経理や開示業務支援に携わっていました。しかし、やはり企業組織の一員として成長企業に貢献したいとの気持ちを強く持っていたため、転職活動をスタートさせました。
当初は管理部長やCFOを検討していましたが、キャリアとワークライフバランスの両立を主眼にシフトチェンジしました。最終的に、これまでの経験や資格が活かせる常勤監査として、IPOベンチャー企業への転職を成功させました。

経営者としての強みを活かして上場準備企業へ転職

50代男性のR様は、もともと企業の代表取締役として活躍していた経営者です。一般的な公認会計士にはないキャリアは自身の強みであると考えたR様は、経営者として培ったノウハウやスキルを組織の一員として活かせるのではないかと考え、転職を決意しました。

成長企業の管理部門を中心に転職活動を展開したところ、無事に上場準備企業への内定を獲得しました。ミスマッチとならないよう、面接時には業務の拡張性や事業の成長性、経営者との相性なども入念に確認しました。

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まとめ

50代の公認会計士の転職は簡単ではないものの、不可能ではありません。50代ならではの強みを理解し、自身の市場価値を正しく把握したうえで転職活動へ臨めば、転職の成功率は高まります。

初めての転職で何から手をつけてよいのかわからないのなら、転職エージェントの利用を検討してみましょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

窪塚 勝則

大学卒業後、大手出版系企業を経て現職へ入社。
主に大手・新興上場企業を対象とする法人営業職を4年、キャリアアドバイザーとして10年以上に及ぶ。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ コンサルティング ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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会計士の転職・キャリアに関するFAQ

監査法人から事業会社への転職を考えています。MS-Japanには、自分のような転職者はどのくらい登録されていますか。

具体的な人数をお知らせする事は出来ませんが、より直接的に企業に関わりたい、会計の実務経験を積みたいと考えて転職を考える公認会計士の方が大多数です。 その過程で、より多くの企業に関わりたいという方は、アドバイザリーや会計事務所への転職を希望されます。当事者として企業に関わりたい方は事業会社を選択されます。 その意味では、転職を希望する公認会計士の方にとって、監査法人から事業会社への転職というのは、一度は検討する選択肢になるのではないでしょうか。

転職活動の軸が定まらない上、求人数が多く、幅が広いため、絞りきれません。どのような考えを持って転職活動をするべきでしょうか。

キャリアを考えるときには、経験だけではなく、中長期的にどのような人生を歩みたいかを想定する必要があります。 仕事で自己実現を図る方もいれば、仕事以外にも家族やコミュニティへの貢献、パラレルキャリアで自己実現を図る方もいます。ですので、ご自身にとって、何のために仕事をするのかを一度考えてみることをお勧めします。 もし、それが分からないようであれば、転職エージェントのキャリアアドバイザーに貴方の過去・現在・未来の話をじっくり聞いてもらい、頭の中を整理されることをお勧めします。くれぐれも、転職する事だけが目的にならないように気を付けてください。 今後の方針に悩まれた際は、転職エージェントに相談してみることも一つの手かと思います。

ワークライフバランスが取れる転職先は、どのようなものがありますか?

一般事業会社の経理職は、比較的ワークライフバランスを取りやすい為、転職する方が多いです。ただ、昨今では会計事務所、税理士法人、中小監査法人なども働きやすい環境を整備している法人が出てきていますので、選択肢は多様化しています。 また、一般事業会社の経理でも、経理部の人員が足りていなければ恒常的に残業が発生する可能性もございます。一方で、会計事務所、税理士法人、中小監査法人の中には、時短勤務など柔軟に対応している法人も出てきています。ご自身が目指したいキャリアプランに合わせて選択が可能かと思います。

監査法人に勤務している公認会計士です。これまで事業会社の経験は無いのですが、事業会社のCFOや管理部長といった経営管理の責任者にキャリアチェンジして、早く市場価値を高めたいと考えています。 具体的なキャリアパスと、転職した場合の年収水準を教えてください。

事業会社未経験の公認会計士の方が、CFOや管理部長のポジションに早く着くキャリアパスの王道は主に2つです。 一つは、IPO準備のプロジェクトリーダーとして入社し、IPO準備を通じて経営層の信頼を勝ち取り、経理部長、管理部長、CFOと短期間でステップアップする。 もう一つは、投資銀行などでファイナンスのスキルを身に着けて、その後、スタートアップ、IPO準備企業、上場後数年程度のベンチャーにファイナンススキルを活かしてキャリアチェンジすることをお勧めします。近年はCFOに対する期待が、IPO達成ではなく、上場後を見据えた財務戦略・事業戦略となってきているため、後者のパターンでCFOになっていく方が増えています。 年収レンジとしてはざっくりですが800~1500万円くらいでオファーが出るケースが一般的で、フェーズに応じてストックオプション付与もあります。

40歳の会計士です。監査法人以外のキャリアを積みたいのですが、企業や会計事務所でどれくらいのニーズがあるでしょうか。

企業であれば、会計監査のご経験をダイレクトに活かしやすい内部監査の求人でニーズが高いです。経理の募集もございますが、経理実務の経験が無いことがネックになるケースがあります。 会計事務所ですと、アドバイザリー経験の有無によって、ニーズが大きく異なります。また、現職で何らかの責任ある立場についており、転職後の顧客開拓に具体的に活かせるネットワークがある場合は、ニーズがあります。

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